日経TESTが公正に運営されているか、出題内容に問題点はないかを厳しく点検し、主催者に助言するのが監修委員会の目的です。 監修委員会は外部の学識経験者を中心に構成します。
少子高齢化、地方の過疎化、財政悪化、不安定な雇用など東日本大震災が2011年3月に発生する前から日本は構造的な課題を抱えていた。震災を機に、課題を先送りするのではなく、直視して克服すべきだ。2005年に米国で起きたハリケーン・カトリーナの災害後には多くのベンチャー企業が生まれ、雇用の場が創られたと聞く。日本でもエンジェル税制による創業支援や非営利組織(NPO)への寄付税制の拡充など、支援体制は充実しつつある。東北はもちろん全国から、地域の特性を生かした事業に挑戦する人がたくさん出てくるように、多くの人が起業家を応援することが大切だ。
ソニー、パナソニック、ホンダなど日本の大企業の多くもかつてはベンチャー企業だった。ベンチャー企業も含めて、最近の企業が求める人材は、新しいことに挑戦し、イノベーション(革新)を起こす担い手になれる人だ。イノベーションとは過去の延長とは異なる新機軸により、新たな価値を創造することだ。課題を見つけ、熱意を持って行動し、新たな価値を創造するアントレプレナーシップ(起業家精神)が求められる。語学を駆使して外国人とも一緒に働くコミュニケーション能力、論理的思考力も重要だ。
日経TESTの問題を解くことは、社会・経済の最新の動きを理解し、課題を把握するのに役立つ。電力不足をテーマとする問題は省エネ製品の開発を迫るとともに、新エネルギーの開発による新事業の可能性を考えさせる。起業家の成功例・失敗例を題材とする問題は知的好奇心を刺激するだけでなく、自ら考える力をつけられる。アフリカの貧困や紛争の背景を探るなど国際的な問題は視野を広げることにつながる。新製品や新サービスの発売や、新事業に挑戦する時に欠かせないアントレプレナーシップを身につけるうえで、知識と知力を問う日経TESTは役に立つツールになる。
視野を広げたり、考える力を鍛えるなどの努力をすれば、日経TESTのスコアは着実に上昇する。継続的に受験すれば、自分の実力がどの程度上がったのか確認できる。自分より高い職位の人と同水準のスコアを獲得できれば、いずれ昇進したり、独立する時の準備になる。多くのビジネスパーソンが日経TESTをうまく活用することを期待したい。

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日本アイ・ビー・エム最高顧問

東京大学大学院経済学研究科・
経済学部教授
日本総合研究所理事
甲南大学特別客員教授
一橋大学イノベーション研究センター長
日本経済研究センター参与